都倉俊一
都倉ノートとは・・・?
音楽のことや、プライベイトなお話、時には時事ネタコラムまで、都倉俊一自身が日々を綴るBlog。

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RESCENT ENTRIES

MONTHLY ARCHIVES

2007.08.10 Friday
【Diary】 阿久 悠 先生  追悼

 38年の付き合いの中で阿久さんと僕とが言葉で何かを約束したり確認したりした記憶はあまり無い。

言葉の達人である阿久さんも、日常会話に関してはいたって言葉が少ない、と言うよりは人間関係に関しては以心伝心の人であった。数多い阿久・都倉コンビの作品で、その曲が出来上がった時、あるいはヒットした時でも阿久さんが「よかったね!」とか「やった、やった」などと騒いでいた記憶はほとんど無い。78年にピンク・レディーの「UFO」でレコード大賞を取ったときでも、僕の肩を突然“ポン”と叩き後ろを振り向くと阿久さんが口をへの字に結んだまま何にも言わず何回もうなずいていた。その眼だけが輝いていた。 

 僕が阿久さんに初めて出会ったのはまだ大学の三年生の時であった。あるレコード会社のプロデューサーから依頼され、伊豆で合宿をしながら二人で20曲ばかり書いた。この合宿で問題が一つあった。阿久さんは一日の睡眠時間が4時間で足りる人であったが僕は10時間寝ないと役に立たない。効率的な創作は不可能である。結局この20曲からはヒットは一曲も出なかった。しかしこの合宿で二人の間にその後30年以上続く友情を築くことができたと僕は今でも思っている。二人で色々な話をした。歳は一回り違うが話の共通点は多かった。ビートルズからハリウッド映画、はたまた日露戦争と乃木将軍まで話は尽きなかった。打ち解けてゆく中でまだ学生だった僕は、果たして作曲家として食べてゆけるか等の不安を打ち明けたものである。その一年後に私が大学を卒業した時、自宅に大きな包みが届いた。送り主は阿久悠、中を開けるとそこには僕の名前入りのスコアが5千枚入っていた。その時僕は阿久さんが無言で僕の肩を“ポン”と叩き「都倉ちゃん、大丈夫。君は十分作曲家としてやって行けるよ」という暗黙のメッセージを込めてくれているような気がした。しかしその後もそんな励ましを阿久さんから言葉で言われたことは一度もない。 

 阿久悠という人は五千曲の詞を書き、何百人というスターを世に送り出した。レコード売り上げを始めとするあらゆる記録を塗り替えた昭和の大作詞家も夢を語る時は少年に戻る。自分の好きだった昔のハリウッドスターの話や、憧れだった野球選手の話。それがプロゴルファーや甲子園の高校球児だったりすることもある。彼はそれらを大事に自分の大きなオモチャ箱にしまっておくのである。時々その中から何かを取り出しては仲間に見せて驚かすのが楽しみだったようだ。その中から「勝手にしやがれ」や「サウスポー」「モンスター」などが飛び出してきた。


 「スターはいつも輝いていなければいけない」といつも言っていた阿久さん。あなたの光でいったい幾つの星が輝いたことか。スターだけではない。その回りのスタッフも我々友人も、いつもあなたからの光を受けていた。その光は眩しすぎず時には照らされていることにも気づかない時もあったが、その光が無くなって我々は今暗闇にいる。
そう阿久さん、あなたは太陽だった。(合掌)
 
<朝日新聞 8月4日 朝刊 掲載>

2007.01.19 Friday
【Diary】 年頭のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

今年は本職の作曲もさることながら、文筆にも力を入れてゆく所存です。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

4月からは、ブログにて新連載も開始する予定です。
詳しくは、改めてお知らせいたします。

本年も、皆様のご健康・ご多幸を心よりお祈り致します。

                      都倉俊一

2006.06.21 Wednesday
【Diary】 ご挨拶

初めてホームページを立ち上げました。
今まで長い間いろいろなアーティストといろんな音楽を作ってきましたが、それらを振り返ったり、今これから世に出て行くであろう新しい才能達も皆さんにご紹介できたらと思っています。

またヒット曲だけではなく現在ぼくが関わっている世界のミュージカルシーンをはじめ、舞台、オペラ、映画の背景音楽まで、いろんなジャンルの音楽も紹介していきます。

BLOGの中に「おぴにおん」というジャンルもつくりました。僕が雑誌や新聞に書いたコラムや普段感じていることなど、柄に似合わない「社会派的」?なあれこれも読んでいただけたらと思います。

またiTunes Music StoreにPodcastも立ち上げ、その中でも、懐かしい楽曲、さらには新たに紹介したい楽曲などについて、いろいろ語っていく予定です。

それでは末永くお付き合い下さいますように。