都倉俊一
都倉ノートとは・・・?
音楽のことや、プライベイトなお話、時には時事ネタコラムまで、都倉俊一自身が日々を綴るBlog。

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2007.01.29 Monday
【おぴにおん】 都倉俊一の辛口ハ−モニ−(第5回 その2)

辛口ハーモニーは1990−91年ごろに書いたコラムです。したがって今読むと何だかおかしい感じのするところもありますが、ご容赦を。
たとえばブッシュ大統領といえば今のブッシュの父親だし、湾岸戦争も今のイラク戦争とは違います。
しかし読んでゆくと今の情勢とまったくオーバーラップしてきます。
人間は歴史からあまり学ばないものですね。憲法問題も最近よく議論されますが、16年前はまだマスコミもそれほど取り上げない時代でした。

日本はこの15年でどのくらい変ったのか、日本の政治は、外交は?
それらを比べながら読むとかんがえさせられるものがあります。

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辛口ハーモニー(5)「湾岸戦争の傷跡と日本の立場」(その2)

 ブッシュ大統領は、アメリカ議会での演説をはじめ、ことあるたびに、“アメリカこそ、世界で唯一、世界の平和維持のため、正義のために軍事力を行使できる国である”と力説している。
 ブッシュ大統領のシナリオは二通りである。
 ひとつはレ−ガン時代からひき続き、アメリカ国民に彼らの好きな“強いアメリカ”“世界に冠たるアメリカ”を認識させること。
 もうひとつは物質的にも、道義的にも世界に、特に西側の同盟国に貸しを作ることである。
 特に経済的にもおされ気味で、各種のマサツのある日本に対しても貸しをつくる絶好のチャンスで
ある。

 過去十数年、いろいろなジャパンバッシングはあったが、アメリカとしては決定的な大義名分にこと欠いていた。いまこそ、それを手にしているのである。
 彼らは日本の国際紛争に関する憲法上の制約、そして何よりも国際関係に対し、日本政治が無知であることを承知の上で、日本をつついて来る。
 いまさらいうまでもないが、今回の湾岸戦争に対する対応では、日本の政治家、日本の政府は、その国際、外交オンチぶりを見事に露呈した。
 経済大国だとおだてられ、お金をバラまくことはできても、お金だけでは解決のつかない今回のような状況になると、まったくどうして良いのかわからない。対応のすべもない。

 今回の紛争対応に関する政府首脳のマスコミに対する発表だけを見ても、イラクの侵攻直後からみてみると、
 “このような暴挙に対して、イラクに厳重に抗議したい”(首相)
 “各国の対応を注意深くみまもりたい”(外相)
 “一日も早く平和的に解決を”(首相)
 あいかわらずあたりまえなことをまじめに発言するだけである。
 イスラエルにスカッドミサイルが打ち込まれ、イスラエルが参戦するかどうか緊迫していた頃、日本政府の対応についての問いに対して、
“イラクに対し、人道的立場より抗議する”
 “アラブ各国の動向を、注意深くみまもりたい”
 “欧米の動きを注視したい”
 いいかえれば、
 “我々は何をして良いのかわからないので、ただ見ているだけです”
 ということである。

 あげくの果てに90億ドルもの追加援助を支払うことになる。国会ではその使い道を限定するという、意味のない議論つづく。戦費の総額は決まっていて、その費用を各国で分担するわけであるが、野党のいっていることをまともに実行すると、90億ドルのお札に印をつけて、それを後方支援だけに支払う、
というようなことになる。

 このような冗談みたいな話が我が国の国会でまじめに議論されている。それが全米でもマスコミで取り上げられ、失笑をかう。あげくの果てに日本政府も国務省に頼み込み、日本の支援金は後方支援に使われる、と発表してもらう。アメリカ側も、それで90億ドルすんなり出てくるのであれば、とタトワイラー報道官を通じて発表する。日本政府はホッとする。しかし90億ドルを支払った上にアメリカに借りを作ることになる。金銭的援助だけを行う日本に対する風当りはますますつよまっていった。

次回へ続く

2007.01.19 Friday
【Diary】 年頭のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

今年は本職の作曲もさることながら、文筆にも力を入れてゆく所存です。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

4月からは、ブログにて新連載も開始する予定です。
詳しくは、改めてお知らせいたします。

本年も、皆様のご健康・ご多幸を心よりお祈り致します。

                      都倉俊一